こんにちは、マスサダ(@massadkosetsu)です
『けんか吊り』をご存知でしょうか?
けんか吊りは人の手では持てない重量物をリフトやクレーンでは運べない狭い場所へ荷を運ぶ運搬方法のひとつです
(チェーンブロックがけんかしながら移動していく様子からけんか吊りなのかはわかりません)
けんか吊りとは?
主にチェーンブロック等を使い、吊り具に掛かる重量を移動させながら吊り、移動していく方法をけんか吊りといいます
この『重量を移動させながら』というところが重要です
どのような場面でけんか吊りをするか?
こんなときにけんか吊りをするかどうか考えます
- 目的の場所までの搬入経路がない
- 吊れる物(吊っても品物が破損しないもの)である
- 天井の梁がありある程度の強度がある
- 品物の重量に見合った道具がある
このような通常の運搬方法では重量物を運べない時、天井の梁などをうまく使い設備の上を重量物を吊りながら移動して目的の場所まで吊っていきます
下見や前準備
どこの現場もそうですが、入念な下見が必要でシミュレーションをしてどこにどんな道具が必要かを事前に考えておきます
とくに見ておくところとして、
- 重量物を吊るポイントの強度確認や形状
- 吊ったときに品物の重量が耐えれる梁かを確認します
- チェーブロックの巻きしろ、伸ばしろの確認
- 高所の作業になる為安全に作業できる足場確保
この4つが大事なポイントになります
けんか吊りに必要な道具
今回は重さ1トン程度の重量物をけんか吊りで移動する想定での道具です
チェーンブロック
まずはチェーンブロックが必要になります
マスサダはキトー製を使っています
今回の場合はチェーンブロック1基で吊り上げる状況を想定しているため定格荷重1トンを使用します
レバーブロックでも代用できますが、チェーンブロックのほうがチェーンの調節代が多く使えます
クランプまたはワイヤースリング
梁にかけるクランプ、または短めのワイヤーロープかスリングベルト
ワイヤーロープかスリングベルトを使うのであれば短めのものを使用するようにしましょう
シャックル
品物の重量に耐えられるシャックルも必要です
シャックルはけっこう重要で段取りを変える時にあると便利です
フックとフックが絡まって取れなくなるのを防ぐためけんか吊りにはこのバウ型と呼ばれる膨らんだシャックルがおすすめです
重量物そのものを吊るワイヤーやスリングベルト
トラスコ製は柔らかく扱いやすいです
けんか吊りを実践
階段を上がった場所に移動したい想定でなるべくシンプルに説明します
吊るための強度がある梁などの探す
今回は階段の上に強度のある梁を3箇所使います
みどりの丸のところに梁やH鋼にワイヤー等を通し、チェーンブロックがかけれるように仕込みます
シャックルを使い玉掛けする
重量物をチェーンブロックで吊るのですが、赤丸の部分は次の段階でもうひとつのチェーンブロックに使用するためのシャックルを付けておきます
フックが2個かけれるように大きめのシャックルがいいです
みどりのチェーンブロックを巻き上げます
巻き上げと巻下げをつかいけんか吊り
ある程度巻き上げたら2箇所目から別にチェーンブロックを赤の部分のシャックルにかけます
むらさきのチェーンブロックを巻き上げると重量物は上に上がると同時に右の方へと移動します
みどりのチェーンブロックを緩めるとさらに右へ移動します
むらさきのチェーンブロックの真下あたりに来たらみどりのチェーンブロックは外します
次に3個目のチェーンブロックを重量物に付けます
先程の要領と同じで茶色のチェーンブロックを巻き上げ、むらさきを緩めていきます
茶色のチェーンブロックの下まで来たらあとはチェーンブロックを下ろしておわりです
高所での重量物作業なので危険を伴います
おわりに
職人仕事を文章で説明となるとわかりずらい部分があったと思います
現場で実践しながらとは違い難しさを感じたので伝わっているか少々不安です
わからないことでわたしが説明できることがあればコメントいただければ解説いたします
とはいえ重量物をあつかう仕事には危険が伴いますのでプロに任せることをおすすめします
最後まで読んで頂きありがとうございます
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